1 セクハラの次はルッキズム
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筆者:平児
セクシズム(性差別)、セクハラときて、次はルッキズムと3つが揃ってしまった。もちろん、五輪組織委のことだ。
最初は、森前会長の「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります」という性差別発言から始まった。いうまでもなく、女性蔑視の意識から出た発言であるが、そもそも議論が活発に交わされる会議が“悪”だという、非民主主義的発想がその背景にあった。
森氏は、ご自身の発言がなぜ批判されているかが理解できていなかったようで、ご自身に差別意識がないと示すつもりで、組織委の女性を“わきまえている”と発言して火に油を注ぎ、辞任を余儀なくされた。
その後任として、一時的に名前の挙がった高齢男性は、ヘイト雑誌の愛読者だと公言している人物だったが、その選定経過に批判が集まって就任はしなかった。
結局、後任に橋本聖子氏が就任したが、この人物はウルトラライトである日本会議の幹事である。しかも、就任の直後に過去のセクハラ問題が再燃した。かつて、その立場を利用して、安倍前総理を若い女性にハグさせようとしたのである。詳しくは「橋本聖子氏のセクハラ経歴」を参照して頂きたい。
そして、ここへ来て文春オンラインによる、五輪開会式で差別演出プランがあったとする報道である。
2 差別的(ルッキズム)演出計画
3月17日の文春オンライン「『渡辺直美をブタ=オリンピッグに』東京五輪開会式『責任者』が差別的演出プラン」によると、五輪開会式に出演予定の女性をブタに例える演出が計画されていたというのだ。さすがに反対にあって取り下げられたが。
しかし、取り下げられたとはいえ、一時的にでもこのような演出が考えられていたということには、やはり嫌悪感を感じざるを得ない。
性差別、ヘイト、セクハラ、ルッキズムと人権侵害のオンパレードである。しかも、これに対する擁護として「意識してしたわけではない」という発言が、与党筋から聞こえてくるのである。
意識さえせずに、このような人権侵害行為が行われるほど、五輪委は腐り始めているのである。もはや、五輪に対する国民の意識は嫌悪感を通り越しているのではないだろうか。
3 五輪はただちに中止するべきだ
そもそも、今はコロナ対策のために、国民生活は窮乏を極めているのである。緊急事態宣言を出してまで、国民に自粛を求めているのだ。そのような中で、なぜ五輪を行わなければならないのか、まったく理解できない。
しかも、性差別、セクハラ、ルッキズムを、意識せずに普通の感覚で行う連中が取り仕切っているのである。実施すれば、国の恥になるようなことが繰り返されるリスクはあろう。五輪はただちに中止するべきである。